住友林業と三井ホーム徹底比較!坪単価や標準仕様の違いについて

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住友林業と三井ホーム徹底比較!坪単価や標準仕様の違いについて

 

「住友林業と三井ホーム、どちらに依頼するべきか?」と悩まれている人はいませんか。木造住宅を大手ハウスメーカーに依頼したいと考えている人は、住友林業と三井ホームで悩みます。

 

私は住友林業と三井ホームで悩んだとき、徹底比較をしたことで最終的に住友林業へ決めました。木へのこだわりが強い住友林業とデザイン力に定評のある三井ホーム、木造での注文住宅を求めている人が悩むのは当然です。ただ決断をしなければいけません。決断をするためにも、両ハウスメーカーを徹底比較しましょう。

 

そこで今回は「住友林業と三井ホーム徹底比較!坪単価や標準仕様の違いについて」を解説します。悩まれている人は参考にしてください。

 

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住友林業と三井ホーム徹底比較①坪単価

 

徹底比較をする項目で重要なのが金額です。両社とも大手ハウスメーカーとして有名なので建築費用は覚悟しなければいけません。多くの口コミから坪単価を算出した結果、両ハウスメーカーとも「60万円~110万円」程度でした。

 

坪単価に大きな違いはありません。ただ実際に見積もりを取ると個人によって坪単価に差が生じます。理由は標準仕様で満足できるかどうかです。

 

住友林業と三井ホームは、同じ木造でもイメージが違います。類似ハウスメーカーのように見えますが、実際に営業マンから話を聞くと全然違うハウスメーカーです。標準仕様が自分の求めている内容と違うとオプション仕様を追加します。オプション仕様の追加で坪単価に大差が生じるかもしれません。ハウスメーカーの掲げるコンセプトにマッチしないと、人によっては実際の見積もりに大差がでます。いろいろな項目を徹底比較することで、坪単価が抑えられるハウスメーカーの方を選ぶのがおすすめです。

 

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住友林業と三井ホーム徹底比較②標準仕様

 

住友林業と三井ホームを徹底比較するのならば、設備などの標準仕様も忘れてはいけません。主な標準仕様は次のとおりです。

住友林業 三井ホーム
リビング床材 無垢材か挽き板 突板かトリニティ
建具 ハイウォール建具(垂れ壁のない天井まで届いているドア) 屋内ドアのデザインが豊富
キッチン 「LIXIL」「トクラス」「クリナップ」 「EIDAI」「トクラス」
洗面台 「LIXIL」「住友林業クレスト」「TOTO」 「LIXIL」「EIDAI」
浴室 「LIXIL」「積水ホームテクノ」「トクラス」「TOTO」 「トクラス」「TOTO」「LIXIL」
トイレ 「TOTOロータンク型」「分離型タンク式トイレ」(1つずつ) 「TOTO」「LIXIL」

 

三井ホームの標準仕様はスタイルによって異なります。最上級は「エクセレントフリー」です。標準仕様の概念がなく、希望の設備をどんどん増やせるかわりに金額も上がります。標準仕様の基本は「フリー」です。フリーから選択肢を狭めた「セレクトフリー」を選ぶと金額が抑えられます。

 

今回紹介した三井ホームの標準仕様はフリーです。ただ三井ホームでは、営業マンによって標準仕様の内容が異なるといった口コミもあります。詳しくは担当に確認をしましょう。設備に関しては、両ハウスメーカーとも満足ができるラインアップです。グレードも高いので、どちらを選んでも後悔はありません。

 

ただ注目は、住友林業が標準にしている無垢材です。住友林業は多くの人が望む無垢材を標準仕様にしています。三井ホームはオプション仕様です。無垢材を標準仕様にしているのは、大手ハウスメーカーでもあまり見ません。

 

標準仕様に関しては、無垢材の存在で住友林業が一歩リードです。木の温もりと匂いを感じられる無垢材を求めている人には住友林業をおすすめします。

 

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住友林業と三井ホーム徹底比較③会社規模

 

何十年と住み続ける家だからこそ、会社規模の徹底比較も必要です。会社規模により、安全性を比較しましょう。

住友林業 三井ホーム
設立 1948年2月20日(創業1961年) 1974年10月11日
従業員数 5,073人 2,250名(2022年4月1日現在)
資本金 50,064百万円 (2021年12月31日時点) 139億70万円
売上高 8399億円(建設業9位/175社)(2020年12月期) 2601億円(建設業32位/174社)(2018年3月期)
着工棟数(2019年) 7,738棟 3,481棟

 

売上高の情報が古い理由は、三井ホームは2018年10月12日をもって上場を廃止したからです。現在は三井不動産の完全子会社として運営を続けています。ちなみに2021年3月期の売上高は1,474億円です。全体的に比較すると、会社規模は住友林業が一歩リードしています。しかし三井ホームの内容でも十分です。どちらのハウスメーカーでも安心して任せられます。

 

住友林業と三井ホーム徹底比較④構造と構法

 

住友林業と三井ホームの大きな違いは構法です。構造に関しては木造を主流に販売をしています。三井ホームは鉄筋コンクリート造や鉄骨造建築の提案もしていますが、メインは木造です。構造に大差はありませんが構法が違います。

 

構法について

  • 住友林業(木造1〜2階建て):マルチバランス構法
  • 住友林業(木造1~4階建て):ビッグフレーム構法
  • 三井ホーム:プレミアム・モノコック構法

 

住友林業は、日本に伝わる「木造軸組構法」を進化させてビッグフレーム構法を開発しました。三井ホームは北米から輸入された「木造枠組壁工法(ツーバイフォー工法)」を進化させプレミアム・モノコック構法を開発しています。点で支える木造軸組構法と面で支える木造枠組壁工法、どちらが優れているかの判断は難しいです。ただ一般的には下記の強みが異なると言われています。

 

ココがポイント

  • 木造軸組構法:開口部、間取りの自由度などに優れている
  • 木造枠組壁工法;耐震性、断熱性などに優れている

 

ただ両ハウスメーカーとも構法を進化させています。ビッグフレーム構法は、通常の5倍の太さを誇るビッグコラムの採用と接合を強化することで、耐震性と断熱性を向上させています。間取りの開放感は業界でもトップクラスです。三井ホームは、オプションのGフレーム構法により大空間の間取りを実現しています。耐震性と断熱性能を生かしたまま大空間を実現できる構法です。

 

元が異なるだけで、どちらの構法も素晴らしい性能を発揮してくれます。構法に大差はありません。

 

住友林業と三井ホーム徹底比較⑤デザイン

 

住友林業と三井ホームのデザインは対照的です。どちらもデザイン性に優れていますが、得意とするデザインが異なります。

 

住友林業の得意デザイン

  • モダン:木の特性を生かした現代風のデザイン
  • 和モダン:日本の伝統と現代風を組み合わせた魅力的なデザイン
  • カジュアル:伝統的なものに木の素材をさりげなく取り込んだデザイン

 

三井ホームの得意デザイン

  • ウッディー:木の素材に高級感をもたらした三井ホームらしいデザイン
  • クラシカル:洋風の伝統を受け継いだ魅力あるデザイン
  • エレガント:ダイナミックな洋風の高級感がセレブな印象を与えるデザイン

 

住友林業は和モダン系が得意です。対する三井ホームは洋風を得意としています。構法も住友林業は日本古来の木造軸組構法を進化させました。三井ホームは北米から輸入された木造枠組壁工法を進化させています。構法の違いが内外装のデザインにも影響がでているようです。

 

どちらもデザイン性に優れています。ただ個人によって好みが違うので、一概にどちらが優れているとは言えません。

 

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住友林業と三井ホーム徹底比較⑥断熱性

 

断熱性能は住まいの心地よさと電気代に影響がでる重要なポイントです。標準仕様における断熱性能の違いを比較しましょう。

住友林業 三井ホーム
断熱材 高性能グラスウール ロックウール
断熱材の厚み 壁105mm、天井210mm、床100mm 屋根ロックウール140mm、屋根ダブルシールドパネル160mm、床MGファイバー89mm
サッシ アルミ樹脂複合サッシ アルミ樹脂複合サッシ
ガラス アルゴンガス入りLow-E複層ガラス アルゴンガス入りLow-E複層ガラス
UA値 0.41w/(㎡・k) 0.41w/(㎡・k)

 

断熱素材や厚さが異なりますが、断熱性能の比較に有効なUA値は同じです。どちらも優れた断熱性能を持つ住まいを建ててくれます。

 

大きな違いと言えば屋根の断熱です。住友林業は天井を断熱しますが、三井ホームは屋根を断熱します。屋根から断熱することで、屋根裏などの心地よさも維持できるのがポイントです。屋根裏の空気熱の変化を防ぐことで、室内の心地よさを上げてくれます。屋根裏を活用する予定ならば三井ホームがおすすめです。UA値での大差はありません。しかし断熱箇所の違いがあります。若干ですが三井ホームがリードです。

 

住友林業と三井ホーム徹底比較⑦耐久性

 

木造で気になるのが耐久性です。湿気やシロアリに関係する対応を比較しておきましょう。

 

住友林業の耐久性

  • 30~60年の高耐久部材を採用しメンテナンスサイクルを長期化
  • 格子状のきづれパネルに備わった通気層から壁体内の湿気を排出
  • ベタ基礎と特殊フィルムがシロアリの侵入を防止
  • 建物の周囲に埋設したパイプへ定期的に薬剤を注入することでシロアリの侵入を防止

 

三井ホームの耐久性

  • 空気の流れをつくることで基礎の湿気を効果的に逃がす
  • 含水率19%以下に乾燥させた構造材を採用することで木材への水の侵入を防ぐ
  • 調湿機能に優れたBSウォール(吸水性の低いロックウール)が湿気を防ぐ
  • 壁内に侵入した湿気はVFフェルト空気層で拡散し排出する
  • 1階床土台にインサイジング下降と加圧注入などによる防腐・防蟻処理を施す

 

手段はことなりますが、どちらも耐久性の高い住まいを建ててくれます。木造の大敵である湿気とシロアリに対する対策は万全です。両ハウスメーカーとも最長60年(条件あり)の保証期間を設けています。耐久性は問題ありません。

 

住友林業と三井ホーム徹底比較⑧間取りの自由度と提案力

 

間取りの自由度と提案力も重要なポイントです。両ハウスメーカーとも優れた構法により自由度の高い間取りを提案してくれます。

 

住友林業の間取り

  • 専任チーム:理想の住まいを実現する専属のプロジェクトチームを結成
  • 完成イメージ:3DCGを利用した間取りのプレゼンテーション
  • 1階天井高:最大3520mm(梁現し折上げ天井と床下げを含む)
  • 最大スパン:7100mm

 

三井ホームの間取り

  • 設計やインテリアは外部委託
  • 最大有効間口高さ:約5400mm
  • 水平方向の最大有効開口幅:約7500mm

 

住友林業は開口幅や間取りの自由度に長けているビッグフレーム構法が魅力です。天井高や大開口はハウスメーカーの中でもトップクラス、自由度の高い間取りを選任チームが提案してくれます。
三井ホームの数値はオプションでGフレーム構法を採用した場合です。標準仕様だけでは上記の数値が実現できません。しかしGフレーム構法を採用すれば、大開口の間取りが実現します。ただ角の開口が難しいことや天井が下がるといったデメリットも生じるので注意が必要です。

 

数値だけで比較をすると三井ホームが優れているように見えますが、自由度が失われます。住友林業は標準仕様だけで大開口が実現できるのがポイントです。デメリットなしで大開口が実現できることから大きな違いはありません。

 

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住友林業と三井ホーム徹底比較⑨アフターサービス

 

すみ君
長く住む家だからこそアフターサービスの充実も重要です。

 

大手ハウスメーカーなので充実したサポート体制が用意されています。

 

住友林業のアフターサービス

  • 60年保証システム:維持保全計画書に基づいたメンテナンス工事(初期保証30年)
  • 無料点検とメンテナンスプログラム:60年までの定期無料点検(延長保証が条件)
  • 24時間365日受付のコールセンター:独自システムによる迅速対応

 

三井ホームのアフターサービス

  • 60年保証システム:10年ごとに点検と所定の有料メンテナンス工事を請けることで最長60年の保証(初期保証10年)
  • 60年点検システム:60年にわたり点検を実施(2年、10年、30年点検は無料)
  • 三井ホームオーナーズデスク:365日24時間の緊急受付体制を導入

 

気になるのは初期保証です。住友林業は30年に対し三井ホームは10年しかありません。初期保証10年は法律で定められた最低水準です。両ハウスメーカーとも60年の長期保証を掲げていますが、初期保証に大きな差があります。

 

初期保証の違いは大きいです。考えようによっては「建てる住まいに自信がないの?」と思われるかもしれません。地域密着型の工務店と変わらない初期保証は残念です。知名度の高い大手ハウスメーカーの多くは初期保証30年を掲げています。それらと比較すると、三井ホームのアフターサービスは少々気になるレベルです。

 

住友林業と三井ホーム徹底比較:まとめ

 

住友林業と三井ホームの徹底比較を解説しました。要点をまとめます。

ココがポイント

  • 坪単価:大差なし
  • 標準仕様:床材に無垢を採用している住友林業がリード
  • 会社規模:大差なし
  • 構造と構法:大差なし
  • デザイン:住友林業は和モダン、三井ホームは洋風だがデザイン性に大差なし
  • 断熱性能:屋根で断熱する三井ホームが若干リードしているがUA値に差はなし
  • 耐久性:大差なし
  • 間取りと提案力:大差なし
  • アフターサービス:初期保証で大きく住友林業がリード

 

住友林業は日本の伝統をベースにし、木の性質を最大限に生かした住まいを提案してくれます。三井ホームは欧風の伝統をベースにし、デザイン性に優れた住まいを提供してくれるのが特徴です。
坪単価や性能に大差はありません。ただデザインや標準仕様に違いがあります。簡単に「こっちが優れている」といった判断はできません。自分たち家族の好みにあったハウスメーカーを選ぶことで、満足できる住まいを建てましょう。

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