住友林業に決めた理由はいろいろとありますが、その中に「高い耐震性」があげられます。木造だけど、地震や災害に強い住まいを建ててくれる住友林業のテクノロジーに信頼が持てました。
自然災害の脅威は年々増しています。今家を建てるのならば、最低でも過去に発生した災害に負けない強さを持つ家が必要です。強い家を建てるためにも、注文住宅の契約先を決めるときはいろいろと調べました。その結果、住友林業は自然災害に強い家が建てられるハウスメーカーだと納得ができたのです。
ココがポイント
- 実物大耐震実験により、高い耐震性を確認
- 木造にも関わらず、鉄筋コンクリート造と同等の火災保険料水準
- 最大瞬間風速88m/秒に耐えられる耐風性
上記3つを実現する注文住宅を住友林業は建ててくれます。ではなぜ、自然災害に強い家が建つのでしょうか。建てられる理由を知り納得するのも大切です。そこで今回は「住友林業の耐震性は?木造だけど地震や災害に強い理由」を解説します。
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住友林業の木造住宅は耐震性に優れている
住友林業では主に「ビッグフレーム構法」と「マルチバランス構法」を採用した商品を用意しています。どちらも耐震性に優れた工法です。さらにWiNXによる構造設計を行っています。木造だけど耐震性に優れている理由を確認しましょう。
ビッグフレーム構法が耐震性に優れている理由
ビッグフレーム構法が耐震性に優れている主な理由は、次のテクノロジーが関係します。
ココがおすすめ
- 木質梁勝ちラーメン構造
- ビッグコラムの採用
- メタルタッチ接合の採用
それぞれを詳しく解説します。
木質梁勝ちラーメン構造
梁勝ちラーメン構造は、住友林業のオリジナル技術を活かした独自の構造です。「ラーメン」と聞くと食べ物を想像しませんか。ラーメンと聞いて麺とつゆを思い浮かべてはいけません。ここでの「ラーメン」は、ドイツ語で「骨組み」を意味しています。
ラーメン構造は、もともと高層ビルの建築に利用していました。高層ビルに用いられていたラーメンを木造住宅で実現させたのが住友林業です。柱と梁を強固に接合し住まいを支えます。「梁勝ち」とは、柱よりも梁を優先させる構造のことです。一般的なラーメン構造は、柱を有利にします。住友林業は柱よりも梁を優先させました。梁勝ちラーメン構造にすることで、耐震性以外に次のメリットが生まれます。
メリット
- 間取りの自由度が高まる
- リフォームがしやすい
梁勝ちラーメン構造は、通し柱を利用しません。通し柱とは、継ぎ目なしの1本で土台から軒まで通す柱のことで、1階と2階の柱の位置が同じになります。各階ごとの間取りの自由度が失われる構造です。梁勝ちにすることで耐震性と間取りの自由度が高まります。住友林業は木質梁勝ちラーメン構造の開発で、耐震性と自由度の高さを手に入れました。しかし、木質梁勝ちラーメン構造だけでは十分とは言えません。ビッグフレーム構法のメインと言えば、高くそびえ立つビッグコラムの存在です。
ビッグコラムの採用
ビッグフレーム構造の基本が「ビッグコラム」と呼ばれる柱です。ビッグフレーム構法では主要構造材に、一般的な柱で利用される大きさの5倍もある大断面集成柱を採用します。
ビッグフレーム構法の特徴
- 一般的な柱:105mm角
- ビッグコラム:560mm幅
ビッグコラム1本で、一般的な枠組壁構法に利用される構造用合板耐力壁の3.7枚分と変わらない耐力を有しています。ビッグフレーム構法は、強い耐力を有している複数本のビッグコラムを採用して建てるのですから、耐震性に優れているのは当然です。
また、ビッグコラムの強さの理由は幅だけではありません。ビッグコラムは十分に乾燥させた板材を何層にも重ねて作られています。高い強度と優れた寸法安定性を実現する方法です。建築時、高くそびえ立つビッグコラムを見た時安心を確信しました。しかしビッグコラムだけではまだ足りません。ビッグコラムにメタルタッチ接合が合わさることで、高い耐震性を有した木造住宅が完成します。
メタルタッチ接合の採用
耐震性を高める最後の鍵がメタルタッチ接合の採用です。木造でラーメン構造を実現させるには、次の3つを強固に結ばなければいけません。
ココがポイント
- 梁
- ビッグコラム
- 基礎
上記の3つを強固につなげ一体化させる役割を担っているのがメタルタッチ接合です。住友林業は接合部に剛性と耐力を求めるため、オリジナルのジョイントを開発しました。ネジ形状の特殊な大径ボルトを、集成材の接合部に埋設する方法です。
ビッグコラムと梁に埋没された金物同士をメタルタッチ接合で強固に固定します。基礎と土台を介さず、金物同士のメタルタッチ接合により固定することで、上記3つが一体化する技術です。強固なビッグコラムも、接合部が外れたら意味がありません。構造躯体を一体化することで大震災はもちろんのこと、大型台風の強風にも耐えられる住まいを実現します。「梁勝ちラーメン構造」「ビッグコラム」「メタルタッチ接合」の3つを採用する注文住宅は、4階建てにも対応できる強固な住まいを実現します。
耐震実験の検証結果による信頼
ビッグフレーム構法は実物大振動実験で耐震性の高さを実証しています。ビッグフレーム構法を採用した3階建て実物大モデルに、次の揺れを加え検証をしました。
ココがおすすめ
- 東日本大震災の震度7:2回
- 阪神・淡路大震災の震度7:20回
- 余震を想定した震度4~6弱:224回
合計246回の揺れを3階建て実物大モデルに加えましたが、構造躯体の耐震性は維持されていました。ビッグフレーム構法は、東日本大震災の最大加速度を上回る揺れをクリアした実験結果を持つ躯体です。耐震実験により、ビッグフレーム構法の安全性は証明されています。
マルチバランス構法が耐震性に優れている理由
マルチバランス構法は、木造軸組構造に住友林業の最新技術を組み合わせて進化をさせた構法です。日本の伝統的な木造軸組構造は、壁の少なさや梁と柱の接合部が物足りないと言われてきました。弱点を住友林業の最新技術でクリアしたことで、耐震性に優れた住まいにしました。マルチバランス構法には次のテクノロジーが採用されています。
ココがおすすめ
- スーパー檜
- きづれパネル
- 厚さ48.5mmの三層床構造
- 地震エネルギー吸収パネル(商品によっては採用されていません)
詳しく解説をします。
スーパー檜の採用
スーパー檜は、国産檜を使用した構造用集成材です。ビッグコラムと同様、十分に乾燥させた板材で構成されています。含水率を15%以下に低減することにより、変形や割れを抑える品質を確保した構造用集成材です。スーパー檜が強い柱と土台をつくります。耐震性を上げる理由のひとつです。
きづれパネルの採用
きづれパネルは、格子状の面材です。従来の木造軸組構法では、耐震性を高めるため筋交い(柱と柱の間に斜めに入る部材)を採用していました。マルチバランス構法では、格子状の面材を採用することにより耐震性を高めています。きづれパネルの特徴は次のとおりです。
きづれパネルの特徴
- 建物が外力を受けた場合に変形やねじれを抑える
- 壁倍率(基準の壁に対し何倍の剛性を有しているかを示す数値)が5.0
木造軸組構造の弱点を、きづれパネルの採用で強化しました。構造躯体の外周部にきづれパネルを貼ることで補強をしています。
厚さ48.5mmの三層床構造の採用
マルチバランス構法は、地震の強い横揺れの影響による変形を抑えるため、厚さ48.5mmの三層床構造で作られた強い床を採用しています。床における剛性は耐震性の重要なポイントです。次の3層を組み合わせることで強い床を実現します。
ココがポイント
- 剛床パネル
- シージングせっこうボード
- 木質フロア
上記3層を組み合わせることで、厚さ48.5mmの三層構造に仕上げます。局部的に大きな負荷がかかる床に変形を抑える部材を採用することで、耐震性を向上させているのです。
地震エネルギー吸収パネルの採用
マルチバランス構法は、そのままでも十分な耐震性を発揮します。その高い耐震性に地震エネルギー吸収パネルを追加することで、建物の変形を抑える仕組みです。一般的な筋交い工法と比較すると、建物の変形は最大約70%抑えられます。
振動実験の検証結果による信頼
マルチバランス構法も実物大の振動実験を行っています。マルチバランス構法の試験体に次の揺れを与えました。
実物大の振動実験
- 阪神・淡路大震災の最大地動加速度の1.2倍、1.5倍:2回
- 阪神・淡路大震災の最大地動加速度の2倍:7回
巨大地震を超える揺れを与えても倒壊はしませんでした。一部に軽微な損傷が見られましたが、加振後も崩れることなく建っています。マルチバランス構法の耐震性も実証済みです。
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WiNXによる構造設計
住友林業では最適な構造設計を実現するため、WiNX(ウィンクス)を採用しています。WiNXは、住友林業が開発した構造計算システムです。ビッグフレーム構法とマルチバランス構法の両方に採用されています。WiNXはプランに応じて柱や梁、耐力壁の断面寸法や配置の適正化を図るシステムです。基礎の断面形状や配筋の適正化も図ってくれます。一邸ごとに確かな耐震性をもたらすために活躍するシステムです。
住友林業の木造住宅は耐火性に優れている
地震により火災が発生することもあります。耐震性に優れていても、地震後に発生した火災で助からなければ意味がありません。住友林業は木造住宅なので火災を不安に思う人もいますが安心してください。住友林業の注文住宅は、木造だけど耐火性に優れています。
せっこうボードの採用
住友林業は、壁や天井にせっこうボードを採用しています。大臣認定を受けているせっこうボードは、内部に約21%の結晶水を含んでいるのがポイントです。万が一火災が発生した場合は、次のような順で住まいを守ります。
ココがポイント
- 結晶水が火災熱を吸収しながら水蒸気を放出
- 水蒸気が壁や天井内部の温度を抑えることで着火点の到達を遅らせる
- 脱水後のせっこうにも熱を遮る性能が備わっている
1~3の働きで火災を長時間ひとつの部屋にとどめておきます。ニュースなどを見ると、木造はすぐに家を焼き尽くすイメージを持ちますが、古い家屋がほとんどです。
ファイヤーストップ構造の採用
住友林業では、ファイヤーストップ構造を採用しています。火の通り道になりやすいのが壁内や屋根裏です。住友林業のファイヤーストップ構造は、その通り道を塞ぎます。せっこうボードとファイヤーストップ構造で燃え広がりを防ぐのです。住友林業が建てる木造住宅の耐火性は、火災保険料により性能の高さが証明されています。防耐火性能が高い住友林業の家は、省令準耐火構造に対応しているのです。火災保険料の水準は、鉄筋コンクリート造と変わりません。
大震災が発生したら火災が不安です。自宅から発生することもあれば、隣接した家からもらうケースも考えられます。住友林業の木造住宅は、逃げる時間が十分に確保できる住まいです。耐震性能の高さも安心できる水準に達しています。
住友林業の木造住宅は耐風性に優れている
自然災害で怖いのは地震だけではありません。最近は、大型台風も猛威を振るっています。耐風性にも優れている住まいが必要です。住友林業の木造住宅は、暴風雨に対しても次のテクノロジーにより備えをしています。
ここがすごい
- 強い水平方向の風圧には高い耐震性が威力を発揮
- 吹き上げる風圧には屋根材に施したアオリ止め金具などで耐風性能を発揮
- 屋根材下の全面にオリジナルルーフィングを敷設して屋根の耐水性を向上
住友林業は、実際の暴風雨に近い状況を再現することで、住まいの防水性能を検証しました。
ココがポイント
- 1時間あたり240㎜の雨量を段階的に与える
- 最大風速毎秒60mまでの風圧を発生させ防水性能を確認
実物大モデルによる実験が耐風性の高さを証明しています。住友林業のビッグフレーム構法は、最大瞬間風速88m/秒にも耐えられる住まいです。2019年に大きな被害をもたらした台風15号の最大瞬間風速は57.5m/秒なので、大幅に上回っていることがわかります。耐風性能の高さも問題はありません。
住友林業の家は木造だけど災害に強い!
「住友林業の耐震性は?木造だけど地震や災害に強い理由」について解説をしました。住友林業は、優れたテクノロジーで地震や災害に強い家を建ててくれるハウスメーカーです。
家族を守るために何ができるかを考えたとき、「災害に強い家」を考えました。大災害で恐ろしいのは二次被害です。二次被害から身を守ってくれる住まいを建てれば、助けが来てくれます。住友林業が建てる木造住宅はいろいろと調べた結果、災害に強い理由を有しています。住友林業の木造住宅は、家族を守ってくれる住まいです。