住友林業の特徴と言えば、優れた木材です。フローリングで採用できる床材も豊富にそろえています。
住友林業の床材で悩んでいる人はいませんか?標準仕様の中に無垢材フローリングもあるので、悩んでしまいますよね。しかし我が家が選んだのは、挽き板ウォルナットです。挽き板ウォルナットには、多くの魅力が詰まっています。
そこで今回は、「我が家は床暖対応の挽き板ウォルナット!挽き板のメリット&デメリット」を解説します。フローリングで悩まれている人は、参考にしてください。
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我が家は床暖対応の挽き板ウォルナット
住友林業がフローリングで提案してくれる床材の種類は、次の4つです。
床材の種類
- 無垢材フローリング
- 挽き板フローリング
- 突き板フローリング
- シートフローリング
上記の中からメリット&デメリットやデザインを考慮し、挽き板フローリングを選びました。無垢材フローリングでもウォルナットが選べます。しかし挽き板のメリットを考え、最終的に床暖対応の挽き板ウォルナットにしたのです。
挽き板ウォルナットとは?
挽き板とは、天然木をのこぎりなどで挽いて切った板のことです。2〜3mm程度の厚さに挽かれた板を、基材である集成合板に張り付けて作られます。無垢材と違い基材に貼り付けられていることから床暖対応も可能です。
ウォルナットは、クルミ科クルミ属の落葉広葉樹で、家具の材料としてもよく利用されています。落ち着きのある色合いと、重圧を感じる木目が特徴です。使い込むほどに味わいが深くなると言われています。
「世界三大銘木」という言葉を聞いたことはありますか。良材として知名度の高い木材3種を三大銘木と呼んでいます。
世界三大銘木
- チーク
- マホガニー
- ウォルナット
ウォルナットは、世界三大銘木と言われています。フローリングだけでなく、家具でも人気の素材です。もちろん人によって好みはありますが、ウォルナットが持つ重厚感は何とも言えません。
挽き板のメリット
それでは我が家が挽き板を選んだ理由とも言えるメリットを紹介します。挽き板のメリットは、「無垢材フローリング」と「突き板フローリング」のいい所をとったイメージです。
質感は無垢材フローリングと大差なし
フローリングで質感を求めるのならば「無垢材が一番」と思われるかもしれませんが、挽き板も負けていません。先ほども説明をしたとおり、挽き板の表面は天然木を利用しています。2〜3mmほどの厚さがあれば、無垢材フローリングと大差のない質感が得られるのです。無垢材そのものと言っても過言ではありません。
ココがおすすめ
- 木目の深みが魅力的
- 木の表情がわかる
- 足ざわりがやわらかい
フローリングを見ただけでは、「無垢材フローリング」と「挽き板フローリング」を区別するのは不可能に近いです。それだけ無垢材と同じような質感を持っていると言えます。木材が持つ本来の味を楽しめるフローリングです。
実際に床を踏めばわかる人が増えるかもしれません。私は挽き板のやわらかさで十分ですが、こだわりのある人は無垢材フローリングのやわらかさを求めます。ただ正直言って「本当に違いがわかるの?」というレベルです。天然木の厚さがあればあるほど質感は維持されます。3mmを採用している挽き板ならば、「無垢材」と紹介されても気がつかない人がほとんどではないでしょうか。
膨張や収縮が少なく反りやゆがみが起こりにくい
無垢材フローリングのデメリットでよく言われるのが、収縮などによる反りやゆがみです。反りやゆがみは、床鳴りを起こすかもしれません。挽き板フローリングは、無垢材フローリングに似た質感を持っていますが、反りやゆがみが起きにくい素材です。
「絶対に起きないのか?」と言われると、そうではありません。突つ板と比較をすると、変形する可能性は高いです。突つ板は、薄く切った板を接着剤により何層にも貼り合わせています。薄く切ることで水分をほとんど含まないことから、変形しにくいのです。
挽き板の表面は、先ほども説明したとおり厚さ2〜3mm程度の天然木が使用されています。だからこそ良い質感を得られるのですが、天然であるため水分を含んでいるのです。水分を含んでいることにより、室内温度の影響で変形することがあります。
ただ基盤である集成合板の上に張られているので、無垢材フローリングよりも収縮に強いです。無垢材は、収縮を考えフローリング材に隙間をつくります。隙間はゴミが挟まりやすいので、掃除などが面倒です。収縮が少ない挽き板ならば、最低限の隙間で問題ありません。
床暖房設備の対応が可能
無垢材フローリングで床暖房設備を採用するのは難しいです。しかし挽き板ならば、床暖対応のものがつくられています。床暖房設備を採用しつつ、フローリングに心地よい質感を求めている人は、挽き板を選ぶべきです。
無垢材の魅力は天然なこと、床暖房で作られる高温は自然界に存在しません。非常に大きな温度に耐えられず無垢材フローリングが破損します。一気に床を暖める状況に無垢材が耐えられないのです。ただネットで調べると、最近は床暖房設備が利用できる無垢材フローリングが販売されています。そのため「すべての無垢材で床暖房が採用できない」とは、言えなくなりました。
床暖房で利用できる無垢材フローリングは、次の工夫をしているのが一般的です。
ココがポイント
- 通常よりも板の幅を狭くする
- 吸水率を落とす
- 表面に特殊な塗装を施す
何かしらの工夫が必要なので、床暖対応で探すと選べる種類は挽き板よりも少ないです。床暖房を利用するのならば、挽き板をおすすめします。
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経年変化が楽しめる
挽き板フローリングは、無垢材フローリングと同じく経年変化が楽しめる素材です。味わい深い床に変わっていきます。ただ、経年変化をデメリットにあげる人もいるので注意をしましょう。経年変化を考えながら内装を決めてください。床の色が変化する主な理由は次のとおりです。
床の色が変化する主な理由
- 日焼け
- 酸化
- 塗装の状態やメンテンス
挽き板は、表面の天然木に紫外線が当たることで変化をします。紫外線が当たることで日焼けや酸化が起こるのです。そのため、日当たり具合で変化の違いが生じます。それを楽しめる人もいれば、残念と思う人もいるようです。
また、塗装の状態やメンテナンスによっても色の変化が異なります。メンテナンスオイルやワックスを上手に利用すれば、自然な艶感がよみがえる素材です。頻度やお手入れ方法でも経年変化の内容が変わってきます。
変化をデメリットに感じる人もいますが、昔の写真を見たとき子どもの成長と合わせて変わるフローリングに、感慨深くなる人もいるようです。自然素材である天然木が表面に施されているからこそ味わえます。経年変化による色の変化は挽き板のメリットです。
挽き板のデメリット
次に挽き板のデメリットを紹介します。メリットとデメリットは表裏一体、選ぶときは両方の情報を知っておくべきです。
価格が高い
ハウスメーカーが標準仕様でよく利用するのが「突き板フローリング」や「シートフローリング」です。2つを利用する一番の理由は価格が安いこと、「無垢材フローリング」や「挽き板フローリング」は値が張ります。
挽き板は、無垢材よりも価格が安い印象を持たれますがピンキリです。次の状況で比較をしたら、挽き板の方が価格は高くなります。
- 木質感がまあまあの無垢材
- 木質感が最高級の挽き板
「腐っても鯛」という言葉がありますが、無垢材と挽き板では通用しません。木質感の良い天然木を利用すれば、挽き板でも高くなります。挽き板の価格に関わる要素は次のとおりです。
挽き板の価格に関わる要素
- 利用する天然木の樹種
- 利用する天然木のグレード
- 利用する天然木の厚さ
- 挽き板のサイズや加工
人気の樹種を利用した挽き板は高額です。また、同種の木材でも、質感によってグレードは異なります。グレードの高い木材を利用すれば、おのずと料金も上がるのです。挽き板のサイズや加工方法でも変わってきます。
またメーカーによっては、無垢材フローリングよりも選べる種類が少ないです。グレードの下がる樹種を挽き板に加工しなければ価格は安くなりません。しかしメーカーは、選ばれやすい樹種を挽き板に加工するのが一般的です。主にグレードの高い樹種が使われることで挽き板の価格が上がります。
無垢材が非常に高いイメージを持っているので、「挽き板は安いのでは?」と勘違いされる人もいますがグレードによっては無垢材よりも高いです。
水や汚れに弱い
挽き板フローリングは、水や汚れに弱いというデメリットがあります。水や汚れに強いのは突き板フローリングです。ペットを室内で飼われている人は、おしっこに注意をしなければいけません。
水をこぼしたまま放置したことで、挽き板フローリングの基材である集成合板まで水が浸透すると危険です。劣化が早まり、床が傷んでしまいます。水や汚れが付着した場合の対応は、早いに越したことはありません。
また、天然木に深い傷がついており基材まで水が届くと劣化が早まります。表面だけ乾かしても、基材に水が残っていると接着が弱まるかもしれません。グニャグニャになった挽き板を見ることもあります。深い傷が挽き板フローリングに付いたときは、早めに対策をしておきましょう。
水や汚れに強くするためには、コーティング系の塗装がおすすめです。ウレタン塗装ならば、水や汚れに対し耐性が高く、お手入れがしやすくなります。
お手入れが大変
水や汚れからフローリングを守るためにはお手入れが必要です。乾いた布やでゴミやホコリを取り除きましょう。腰が心配な人は、モップを利用するのがおすすめです。カラ拭きで落ちない汚れは、次の方法でお手入れをしてください。
- よく絞った布で拭いたあとカラ拭きをする
- 中性洗剤を利用して汚れを落とした後、洗剤成分をしっかりと拭きとる
先ほど水に弱いと紹介をしました。お手入れをするときもカラ拭きで行ってください。掃除機やロボット型掃除機の利用はおすすめできません。知らぬ間にフローリングを傷つける事故も発生しています。もし利用をする場合は、ブラシに傷がつきそうなものが付着していないかのチェックを必ずしましょう。
スチーム洗浄機は楽ですが、挽き板フローリングの破損につながります。ひび割れや変色の原因になるので利用しないでください。
一番安全にできるお手入れ方法がカラ拭きです。傷をつけずにお手入れができます。ただ、カラ拭きはやはり面倒です。もちろんメーカーが推奨をしているだけなので、お掃除ロボットの利用が悪いわけではありません。ただ、傷がつく可能性が高まることに注意をしておきましょう。
傷がつきやすい
挽き板フローリングは、表面が天然木なので傷のつきやすさは無垢材フローリングと変わりません。挽き板フローリングを採用した人の口コミを見ると、傷に後悔をする人もいます。ただし傷も思い出のひとつと割り切る人もいるので、一概にすべてがデメリットとは言いきれません。
傷に後悔
- 子どもがおもちゃで遊んでいたら傷がついた
- 食器を誤って落としたら傷がついた
- 椅子脚カバーがズレていることに気がつかず傷がついた
毎日気にしていたらキリがありません。傷を恐れ、子どもにリビングで固いおもちゃを使った遊びを禁止する親もいるようです。
挽き板フローリングの耐用年数は15年程度と言われています。無垢材フローリングは30年程度です。短くなる理由は接着剤の寿命が関係してきます。傷がつき、水が浸透すれば接着剤の寿命はさらに短くなるかもしれません。
ただだからと言って神経質になりすぎるのも疲れます。傷がつきやすいのはデメリットですが、適切なメンテナンスを施すことで耐用年数を延ばしましょう。
まとめ
「我が家は床暖対応の挽き板ウォルナット!挽き板のメリット&デメリット」について解説をしました。挽き板のメリットとデメリットを見ると、無垢材と突き板の良いとこどりしているイメージが持てます。
無垢材と比較をしても質感に大きな違いはありません。耐用年数は少々劣りますが、床暖対応など機能性が上がります。コストは突き板にかないませんが、他のメリットは挽き板が上です。
フローリングで迷ったときは、ちょうど中間に位置する挽き板フローリングの採用をおすすめします。